pualani ブログ

池袋のフラ&タヒチアンダンススタジオ Pualani's Hula&OriTahiti

『偽物のフラ』についての補足など

Aloha&Iaorana!!

 

以前書いた「偽物のフラ」についての記事の補足です。

このテーマは関心がある方が多いみたいでアクセス数がものすごく多いです(・_・;)

私は流派の違いに対して『偽物のフラ』というのは存在しないと教わってきましたのでそれについて以下に私なりの解釈を述べます。

 

流派の数というのは常に一定数なのではなく増えていくもので、その元になる流派というのも必ずあります※ゼロからは始まらない。ここで言う新しい流派というのは例えば、ルイヴィトンで修行した人が学んだ技術や知識をもとに新しい自分のブランドを立ち上げるようなものです。

 

ただ、今現在フリーで活動(教えたり踊ったりなど)していようとも、「過去に1人のクム/先生の元で長期間学んで大元になる基礎を身につけている」ということは上記に関連してとても重要です。色んなハーラウを短期間で移籍しながら点々として踊っていたような感じだと、踊りの根幹が育っていない為(その人の中に基準というか大事な基本っていうかが出来ていない)踊りに一貫性が見えないので、分かる人が見たらパフォーマンスに違和感を感じるのかもしれません。もしかしたらそういうのを批判して『偽物のフラ』と仰りたいのかもしれません。

 

なので恐らく『偽物のフラ』という言葉は、『流派がごちゃ混ぜで系統が不明なフラ』や『踊りのスタイルが見えてこないフラ』のことを指したいのだと思われますが、この『偽物』という言葉はインパクトが強くとても乱暴に聞こえますし使い方も適切ではない為、真意が伝わらず悪口にしか聞こえません。(こういうインパクトの強いネガティブな言葉っていうのは世の中に広まり易いです。

 

私もハーラウの移籍になどについては上記の様な理由から、しっかり教え育ててくれる所で少なくとも5年くらい学んだ後に移るのなら解りますが、2、3年で色んなところを転々とするのはおススメできないです。自分の踊りをハッキリもっていない状態で有名クムのワークショップだけ通いまくっても上達しない、というのと同じです。(それはそれで色んな振付を踊れて色んな体験出来て楽しいのかもしれないけど。それからカルチャースクールやクラスの人数が多すぎてレッスン中に放置されるようなところで5年、、ではあまり意味がないです。)

 

それからたまに独学ではダメですか?という方もおられますが、どんな舞踊も正式な一定期間の対面レッスンを経ずにステージ等で披露できるレベルに到達できる方は稀です。踊りの正しい型は実際に習わなければ決して身に付きませんから実際のところ独学では「初級レベル」にさえ到達できません。

 

 ただ「流派がハッキリしない」フラをダンスとして楽しんでいる人ははきっとたくさんいて(一か所のハーラウに安定して長期間通える人は少ないです。)日本でもハワイどこでも健康の為や趣味の一つとしてスポーツジムやカルチャーセンターなどで、あまり拘らず気軽に楽しんで踊っている方は沢山いるでしょうしYouTubeなどで振付を覚えて踊っても楽しいかもしれません。

 

でも一つだけココに書いておいた方がいいかなと思う事もあって、それは、実はネイティブハワイアンの中にはそういった「気軽な気持ちで楽しむフラダンス」に対して「文化の盗用」であると憤りを感じている方もいらっしゃるということです。こういうことはフラに限ってではなく、他にも例えば、黒人文化であるジャズを白人が演奏する事に対して「文化の盗用だ」という怒る方もいます。特に人種のるつぼと言われるアメリカで多いです。

 

話がまた『偽物のフラ』という言葉に戻りますが、

以前、ハワイを旅行中、ワイキキビーチ沿いのステージで開催されたフライベントを客席で観ていた時に隣の席にいた日本人のおば様(おそらく何処かのハーラウの生徒さん)が、日本人先生に習っている方々のフラステージを観て、「あんなのニセモノよ。でも私達のフラは本物!」って言っているのを聞いて、逆に貴方はどんな先生に教わっってるの??、、、とビックリした事があります。その様な陰口が出るのはその方の先生やクムがその様に他の教室やハーラウを批判したり馬鹿にしたりしているからでしょう、、。その日本人先生のバッググラウンドも知らずに良く言えるなと思いました。

 

ついでに書きますが、『ハーラウで習った振付を他所で勝手に踊ってはいけない』『そこのハーラウを辞めたらもう二度と踊っていけない』っていうのが全世界のハーラウ共通の掟かのように仰っている方もお見掛けしますが、これも色々です。

クムによっては踊らないでほしいっていう方もいれば「どんどん踊りなさい」っていう方もいます。(後で色んなクムがいるよ。っていう話も後に書きます。)

 

※但、ご自分が所属しているハーラウのきまりは守りましょう。そこのクムのやり方に従うべきです。気に入らない場合はそこは貴方に合わないだけなので不満や陰口に走る前に去りましょう。それとハーラウを移籍した場合は、元のところの踊りは心の奥に大切に仕舞い、新しいハーラウの踊りを学ぶことに集中した方が色んな面で上手くいきます。新しい先生やクム、仲間の前で披露する事は失礼になる場合がありますからやめておいた方が良いです。

 

でも振付関連で、私もこれは流石にNGだと思うのは動画などで見た他人の振りを本人の許可なく丸パクリすることです。参考にするくらいならハワイのクム同士でもありますが、丸パクはダメよ絶対。個人的に自宅で遊びでマネして楽しむだけならアリだと思いますが、教える立場の人がクラスでこれやったらアウトです、そもそも他人の作った振付を自分の生徒に正確に教えるって不可能だと思います。

 

それからハーラウや教室を独立してご自身でサークルや教室を開かれる場合も過去に所属していた際に習った振付を教えるのは特別な許可が無い限りNGです。あと、色んな人の色んな振付の継ぎはぎも、一貫性の無い踊りになると思いますから、こういうのをハワイアンのクムフラが見たら一言もの申したくもなるでしょう。こういった事はフラだからっていうよりも踊りの世界だったら何処も同じことです。

 

話は戻りますが、私の場合はレッスンで直接私から教わった振付でしたら、事前に一言お知らせして頂ければ、どこで踊って披露して頂いても構いません(みんな結婚式で踊ったり、ボランティアで踊ったり、会社の忘年会で踊ったりしてるみたいです。)

ただ人様の前で踊るならきちんと『その為の練習』をしてくださいね、と一言添えますが。(小さくともステージに立つという事は、他人より高い所に立つという事ですから、その為の準備や努力はするべきです。)

 

ちなみにフラカヒコは種類によってショーなどで披露するのに適さないものありますし、アウアナであってもメレの内容が踊る場に相応しく無いこともあるので、あなたが踊って恥をかかない、また教えて下さった先生やクムに恥をかかせないためにも、外で披露したい場合は一言お伝えした方が良いかとも思います。外で踊りを披露することを許可されているクムや先生でしたら何かしらのアドヴァイスをして頂けるかもしれません。

 

この話はこれでおしまい(^^♪

MAHALO!!