pualani ブログ

池袋のフラ&タヒチアンダンススタジオ Pualani's Hula&OriTahiti

クムフラそれぞれの考え方

『ハーラウのしきたり』や『本物のフラと偽物のフラ』、『日本のフラ』について

これは、続きものになっているので、初めての方は1つめ↓から順番に読む事をおススメします(*'▽')♪

『ハーラウのしきたり』や 『本物のフラと偽物のフラ』、『日本のフラ』について - pualani ブログ

 

では

1、ハーラウのしきたり
2、フラの存続と発展性
3、日本で踊るフラ

に続きます↓

 

【4、クムフラそれぞれの考え方】

 

福島にあるスパリゾートハワイアンズにはフラガールがいますが、ご存知の通りハワイにも商業的な目的で大きなショー等で踊るダンサーたちがいらっしゃいます。(ショーとしてフラを見せる事を良く思わないクムもいれば、それとは真逆にショーの製作に積極的なクムもいる。コンペティションに出ること(※フラに点数をつける事)にとても懐疑的なクムもいます。)

 

ちなみにですが、正式にウニキせずフラを教える方はハワイにもいますし、そういった方が日本に来て日本人生徒にフラを教えていることも有名無名に限らずあります。


また彼等のバックグラウンドも様々で、ある程度きちんと勉強した後にソロのコンペティション等で優勝、もしくはプロフェッショナルダンサーとして一定期間活躍した後に教える方や、師事していたクムフラが高齢で亡くなってしまった場合など様々です。一生懸命真摯に何年もフラを学んできて実力や知識が十分でも師匠と人間関係がこじれてウニキさせてもらえなかった方もいるでしょう。(ハワイもアメリカですから金銭面や利権で揉める話は本当によく聞きます。)そういった意味であくまでウニキは国家資格ではないのだなとも思います。(国家資格は資格の取得に人間関係は左右されません)

 

また残念ながら、外国人は『クムフラ』という肩書?をお金を積めば貰えてしまう場合がありますし、比較的簡単にウニキさせるクムもいらっしゃいます(勿論そうでなく正式に数十年修行してクムフラになる方もいます。)ので、そういった場合は上記のクムフラではない先生の方が指導する上での実力がある場合も??

 

また、ウニキをしてクムフラになった方も、そのまま師匠のフラを引き継ぐ方もいれば、先に書いたような全く新しくクリエイティブな活動をする方もいます。ショーとして多くの人に見て頂くことがフラの発展や存続に繋がると考える人と、全く真逆の考え方をする人、どちらもフラを愛している事には変わりがないと思います。

 

私は伝統芸能や芸術は、昔からの伝統を固く守る人間と、クリエイティブに新たな試みをしていく人間の両者があってこそ未来に向かって存続していけると考えますが、新しいものを嫌い認めない方はフラに限らずどこの世界にもいらっしゃいます。(宗教で例えるならば、ユダヤ教徒新約聖書を認めず、またキリスト教徒がイスラム教徒を認めなかったように古いものが新しいものを認めたがらないのはよくあることです。)

 

ですが、アメリカに国を奪われたネイティブハワイアンのアイデンティティはフラやハワイ語ですし、フラも宗教的な事に結びついていますから、新しい方向に行こうとすることに抵抗を覚える感情があるだろうな、、とも理解できます。(もし日本という国がいきなり無くなった場合、自分が日本人(日本民族)である証明が、日本語や身についている日本的な文化にあると考えると実感として分かりやすいと思います。)

また自分達ネイティブハワイアン以外がそういった事をすると「文化の盗用」であると感じる事もあると思います。ディズニーの『モアナ』も随分と議論になったようです、、その様に感じる人と特に気にしない人、ハワイアンの中にも色んな考えの方がいると思いますが、他国の文化をテーマにする際は敬意と誠意を持って相手を深く理解しようとする姿勢が大切なことは間違いないですね。

 (ちなみにモアナに出てくる踊りはフラとタヒチアンダンスを足して2で割ったみたいな感じでした。フラがタヒチから伝わったことを考えると架空の物語とはいえ、そこまで的外れにには感じないです、、私が日本人だからそう思うだけなのかもしれませんが。)

 


次回でラスト!【5、ハワイアンズのダンサーたち】に続きます。

毎回、こんな長文にお付き合いくださってありがとうございます~。

 

MAHALO!!