pualani ブログ

池袋のフラ&タヒチアンダンススタジオ Pualani's Hula&OriTahiti

美は細部に宿る

今日は表題に関して昔話をひとつ。

 

私は20代の終わりの頃の数年間、「踊る事」の全てから離れ、写真家になる為の勉強をしていたことがありました。まだ業界もフィルムでの仕事が多く、デジタルに移行し始めた頃です。

 

余談ですが、、今はデジタル全盛で、フィルムカメラを使った事が無い人も多いですが、ポジフィルムは露出などををものすごく考えながら撮るので勉強になりますよ。(お金がかかるから1シャッターごと無駄にできないので。)


その時、私は知人の紹介でプロの広告写真家のアシスタントとして、大きなスタジオでのスティール撮影や野外ロケの撮影など、多くの経験をさせて頂いていました。

この世界はあまり男女で区別しないので、例えば今日みたいな真夏の炎天下のロケでは全身汗だくで日焼けして。大きくて重い三脚を持って走ったりもしていました。いわゆる「厳しい世界で一人前になるための修行」なので、今でいうブラック職場なのは当たり前だったけど私の先生はかなり優しいほうでした。


それと同時期、もっと勉強したいと思い、当時、都心の大きな街にあったプロフィール写真を撮影するスタジオ(素人のお客さんをモデルさんのように変身させて撮影するところ)行ってみた事がありました。でも私は、そこに所属するカメラマン達の意識の低さに落胆し、アシスタントとしての研修を初日で辞めてしまいました。

落胆の理由は、彼らが、「覗いたファインダーの中に美しくないもの、あってはならないものが写りこんでいても気が付けない。」からで、これでは全く勉強にならないと思ったからです。


例えば、モデルの衣装のしわ、些細な糸くずやほこり、顔にかかってしまった影や髪の毛一本、、ファインダーの中のそういった余計なものに気が付けない。

これはセンス云々以前の問題で、いつも立ち会っていたプロの撮影現場では有り得ないことでした。(そんなものが移りこんだ写真は商品にならないし、撮影後に修正したら余計な費用がかかってしまいます。最悪、再撮で、また経費がかかる→ 次回から仕事が来なくなる。です。)


そして、こういう事は他の、例えばフラなどの踊りでも同じことが言えると思うのです。ダンサーとして何年かプロの現場も経験した後に、都内の数か所のお教室に所属した際にも同じような事を感じた事があります。(こちらは趣味のお教室だったから趣旨が違うとは思うけど、教え方にいろいろ気になる事はあった。)


プロとアマの大きな違いのひとつは細部にどこまで気を使えるか、こだわれるか。踊りの場合も、指先、足先、姿勢、動きの軌道などの全てを含め、美しさは細部に宿ります。

(例えば奥行きがあり繊細な音に乗せて踊るには、より大きく踊りながらも、より繊細な動きでないと音楽に踊りが負けてしまい、下手に見えます。)

この美しさへの追求っていうのは踊りを続けているかぎり永遠に終わる事がなく、私はいつも自分の踊りも生徒さんたちの踊りも、より良くより美しく成長させたいと思っています。


、、生徒のみなさま。私のレッスンが細かいのはこのせいです、、。

せっかく気持ちよく踊っているのに〜!と、ウザく感じる時もあるかもしれないですね(*_*)

いつもお付き合いいただきありがとうございます。

 

、、とは言っても、レッスン中の注意は各々のレベルに沿っているつもりなので難しすぎる事はいいません。

初心者の方はご安心ください(*´∇`*)