pualani ブログ

池袋のフラ&タヒチアンダンススタジオ Pualani's Hula&OriTahiti

「表現力」のはなし

ALOHA!!

 

久しぶりの長文です!

「あの人の踊り素敵ねぇ~~!」なんて言われる、そんなダンサーになりたいそこのあなた!是非どうぞ(=´∀`)ノお付き合いくださいませ。


日本人は国際的に見ても人前での自己表現や、身体的なアピールが苦手で、

踊りでも表現力が乏しい傾向にある事は昔からジャンル問わず色々な方々が指摘するとおり(^^;(※一般論です)

 

もしかして日本人の表現力が乏しいのはそもそも英語やその他言語に比べて日本語自体に抑揚が少ないからも?とも思います。(普段のジェスチャーも小さいし、奥ゆかしさを求められたりするし。)

 

でも実は残念なことに、フラも表現を意識しない踊りは例えば棒読みで会話しているようなものかもしれません。

余談ですが、感情表現しなければ!と顔だけでやるのも(顔芸??)「めっちゃ笑顔だけど会話は棒読み」なのと同じです。
 
ということで今日は踊りに感情を込めること、表現することについて書いてみます!

さてさて、

まず、はじめに。
勘違いされている方々がとても多いのですが、舞踊や楽器演奏などの芸術でいうところの「表現力」っていうのは、実は技術力が有ってのものです。

別の言い方をすると、技術と表現のバランスを取った踊り方をしないと滑稽に見えます、、キツイ言い方にはなりますがこれは自己満足の踊りです。。( ;∀;)

(いやいや趣味なんだから楽しく自己満でOKじゃん♪って言う意見が聞こえてきそうで、それは私も否定しませんが、ここはあくまでも客観的に見ても上手だなと思って貰えるような踊りを目指す目的で書きます( ..)φ )

例えば、初心者などまだ身体的に踊りの基礎が育つ前に感情だけで踊ろうとするとバランスが悪いので、その方がどんなに一生懸命に何かを表現しようとしても「クセのある踊りだなぁ、」、と見えてしまったりします。
 
強い基礎が無い状態で「フラは気持ちが大事だから」と表現ばかり盛り過ぎると、土台が崩れてガタガタになってしまうのです。ちなみにこの技術力と表現力のバランスを高いところで保っているのがいわゆるプロレベルと言われるダンサーじゃないかと思います。

フラも習い始めてから3年くらい経つと、殆どの人は基本ステップや身体のポジションもなんとか一通り知ってる、出来ると思います。(しかしながら基礎は本来、ここまで出来たらもう良いやっていうような終わりは無いです。基礎はずっと磨き続けるもの。)
 
なので私的にはこの辺りから表現を踊りに反映していく練習をするといいのかなと思っています。良い指導者のもとしっかりとレッスンを受けていれば、いちいち意識しなくてもだいたい踊りの正しいポジションが取れるようになっている頃なので感情表現にフォーカスして練習しても動きにおかしな癖が出にくいと思います。

それと併せて特に中高年から踊りをはじめた方には、音楽と動きを調和させる練習もおすすめしたいです。
(ダンス系は大人からのスタートだと勿論個人差はありますが、上半身と下半身、音楽と動きを調和させるのが難しい傾向があります)
そのために、先ずはレッスン以外でもとにかく日常的に色々な音楽を浴びるほど聴くと良いと思います。AppleMusicなどの音楽のサブスクでハワイアンソングなども月々数百円でいくらでも聞くことができます。
音楽を聴いているうちに自然に動きたくなってきたら振り付けなどデタラメでも良いので実際に身体を動かしてみるのもよいです。
 
それとちなみに、フラの表現はメレに合わせるかメロディーに合わせるかは、意見が割れるところですが、私は両方必要だと思います。
ラソングのメロディーはそれ自体が既にメレを表現しているものですから、メレを理解した上でメロディーそれ自体に合わせた表現をしても大きく外れる事は無いと思います。ただ、逆にメレには忠実でもメロディーから得た感覚を無視した踊りは作品にならないと思います。(曲調に合わせて歌えないのと同じ。)

因みに、メレの内容の理解は頭(想像力)をつかいますが、音楽を表現に反映するとという事は、そのメロディーをよく聴いて実際に感じたままに身体を動かすということです。音楽から伝わってきた想いをダイレクトに身体を使って表出させます。

音楽に乗ること、想像力を使うこと、メレやメロディーからは感情を読み取ること。
それをしないと踊りから伝わるのは、ただの状況説明になってしまいます、、形を見せるだけの体操のような感じでは見ててもすぐに飽きちゃう。
カヒコは伝承や物語を語るのでもうちょっと客観的かもしれませんが、アウアナは特に手話ではなくてあくまで踊りの要素が強いです。メロディーがあると言うことは、そこに表現したい感情があるということです。
 
あと、よくある、フラで見る人を感動させたい!みたいな事については、特にソロに関してはキャリア(技術と経験)&人生経験(精神性)かなと思います。なので、時々お年を召した方の(ハワイアンのクムフラ、アラカイである場合が多いです。)本当に感動的な踊りを拝見することがあります。
 
素晴らしい芸術が観る者の感動を呼ぶのは、観客が高い技術を通して表現された作品にアーティスト(この場合はダンサー)自身の生きざまや精神性を見出したり、また、それに導かれる様に観客自身の心の奥底にあった気持ちや想いが引き出されたり投影されたり響かせられるからだと思います。