pualani ブログ

池袋のフラ&タヒチアンダンススタジオ Pualani's Hula&OriTahiti

プロダンサーは一日にして成らず

ALOHA&Iaorana!!

 

※今回のブログは、フラをパフォーミングアートとしてショーとして人に見せたりすることを良しとしない方々には向かない内容です。

 

皆さんの中に、フラやタヒチアンダンスのプロダンサーになりたい人いますか?

 

他国の民族舞踊だし限定されたジャンル(JAZZやその他ダンスと違って活かせる場所があまり無い)なので例が少ないですが、フラやタヒチアンも他ジャンルと同様にプロダンサーは『踊りを披露して報酬を得ていく人達』のことですから、容姿や年齢(多くは20代前半まで)の条件にパスしてオーディションを勝ち抜き、プロダクション(ハワイにしかないかも)もしくは、大きなテーマパーク等に就職するくらいしか方法がありません。(ちなみにそういった所に就職すると当然ですが、毎日の『レッスンやリハーサルと本番』で会社員と同様に月給年収を稼ぎますから『職業=踊ること』になります。)

 

ですが皆さんの中には何年かフラやタヒチアンを習い続けダンサーとしてレストランやパーティ等で踊りを披露することで幾らかの報酬を得ることがある方もいると思うのですがそういった場合はどうでしょうか。ショーに出るならアマチュアといえどもリハーサルからプロダンサーのような心構えでいる事はとても大切(気持ち次第で完成度に差が出ます)ですが、少しでも報酬を頂いたらプロといえるのでしょうか。

 

そもそもプロとアマチュアの違いってなんでしょう?

 

日本では大人になってからフラやタヒチアンダンスを始める方が殆どで、ハワイのように一桁台の年齢でスタートし長年続けているような方はまだまだ少ないです。(ちなみに、ミスアロハフラなどハワイの競技会に出てくるワヒネダンサー達は10代をフラに捧げて、多くは結婚出産を機に第一線から退くようですのでアスリートの様なものです。)

でも私はそういった30歳、40歳、又はそれ以上から始めた方達が絶対にプロの踊り手になれないかといったら、もしかしたらそうでもないんじゃないかと思います。

 

遅くから始めても、20年、30年と技術を磨き、舞台で研鑽を積んできた方々の中には上記(十分な報酬を貰って日常的にステージに立つことを職業として行っている)とは意味合いが異なりますが純粋に踊りのレベル的にいえばプロフェッショナルな方ががいるのではと思っています。

 

ではプロフェッショナルの踊りとは、どんなものでしょうか。

ちなみに私は

『自分の踊りに酔いながら踊るのは素人、自分の踊りで他人を酔わせることが出来るのがプロ。』だと思います。

「私を見て!」という自己アピール的な踊りではなく「観客を自然にその世界にいざなう」事が出来る踊り手は一流だと思いますが、私個人的には前者としての経験を経て後者になるとも感じています。

 

よく、フラは技術よりも心を込めて踊る事が大切だとも言われますが、それは(もしある一定以上のレベルを目指すのであれば)身体的な技術を磨く必要がないという訳ではないです。

ハワイ語の歌詞(メレ)の内容や背景をよく勉強してそれを表現しようとしても、踊りに表出させる技術がなければ伝わりません。

伝えたいことがありメレを語りたいならば、相応の技術が無ければ難しいのです。(「表現力」っていうのはなにも精神的なフワフワとした事ではなく、現実的な技術力とイコールなのが全ての芸術、芸能において共通であることは常識です。)

 

さて上記のプロ・アマ両者の差というのは結局のところ舞台経験数と基礎力の圧倒的な差とイコールです。

基礎を徹底的に身体に入れれば、身体に強い軸が出来、無意識の動きや瞬間的な動作も美しくなります。

また何事もプロレベルのスキルを身に着けるなら、出来るだけ年齢の若いうちに始めたほうがよいのは確かですが実のところ何歳から始めてもやる気と努力と素質次第です。

 

舞台経験はなかなか機会がないと難しいですが、まずは100回を目指してみるのはどうでしょう。舞台に立つ人は本番のステージで磨かれてプロになっていくものです。(、、舞台があるとその分練習量も増えますし。)ボランティアやビアガーデン等小さなステージを積極的にこなせば数年で達成できるかもしれません

それと、参考までにですが私の舞台経験数は1,000回を少し超えたくらいです。(プロとしてはそんなに多くないと思います。。)

 

今日は「プロになりたい」という方や「プロってどういうこと?」と疑問をお持ちの方向けに経験を踏まえた私の考えを書いてみました。