pualani ブログ

池袋のフラ&タヒチアンダンススタジオ Pualani's Hula&OriTahiti

フラを踊る際の姿勢のとりかた

※当ブログの無断転載は固くお断り致します。

 

A Happy New Year 2019!

 

新年早々のブログ!今回は姿勢について書いてみます。

どんな踊りも姿勢が一番大切。そして一番難しいです。


※このやり方は以前ハワイ出身のプロダンサーに聞いた方法でもありますが、ハーラウによっては膝をほとんど曲げないスタイルで踊るところもありますので、あくまでもご参考に。


さてさて。フラを今実際に習っていらっしゃる方で、姿勢のとりかたについてしっかりと教わった方はどれくらおられるでしょうか。


私は某テーマパークでフラガールとして仕事をした後に勉強のために数か所のハーラウに所属していた事があるのですが、その際どのクラスでもハッキリとした姿勢についての指導がなされす、(あったとしても、足を開いて膝を曲げて上半身を真っすぐ立てる、、程度)多くの人は自己流で完成形の見たままを再現しようとしていて、とても気になりました。


例えば何の指導も入らず、ふつうの人が見よう見まねでフラの基本姿勢を作ろうとすると『まず膝を曲げておしりを突き出す、もしくは膝を曲げるだけ』
という方法をとることになると思うのですが、それだけでは腰や膝を痛める原因になるのではないかと思います。(私はダンス解剖学を学んだ経験があります。)


フラを踊る人での怪我で多いのが腰と膝を痛める事なのですが、その原因の多くは(体質等にもよりますが)恐らく安易にフラっぽい姿勢をとろうとして後ろにお尻を突き出そうとして腰を曲げたり、上半身の重みを全て下半身(特に膝)にかけてしまうことなどだと思われます。
姿勢の悪さは、怪我の原因になるだけでなく素敵な振付も台無しにしてしまうのでまず最初に直すように心がけなければならないことですから、私のは全クラスでステップ練習の前に以下の手順で姿勢の確認を必ずやっています。

 

【姿勢の作り方】


①つま先を真っすぐ両足を並行に開いて基本スタンスに立ち(足幅はハーラウによります。また、足幅とは踵と踵の間の幅のことです。)背骨の付け根から首の後ろまでしっかり背筋を伸ばした正しい姿勢をとる(これが出来ないと台無し)

②背筋を真っすぐに保ったままお辞儀
(しっかりと腰を伸ばして背中が丸まらないように腹筋と背筋で支えないとできません)

③つま先の方向に両膝を曲げる
(つま先と膝との向きをそろえてステップをふまないと膝に全体重がかかり、膝を痛める原因になります。つま先と膝の向きをそろえる事で重みが足首にも分散されます)

④膝は曲げたまま、おしりを後ろに残したまま上半身を上に引き延ばすように立てる。背筋は背骨から首の後ろを抜けていく感じに伸ばす。
(腰から曲げない、腰痛の原因になります。)

⑤デコルテが上に向き胸がしっかり正面に向くところ※で調整。上体の上部(肩甲骨、胸のあたり)を高い位置に置く意識。
身体を反ろうとして肘が後ろにいかないように、肩や首は正しい位置でリラックス。

※耳、肩、腰骨、くるぶしの骨が一直線のライン。横に張った肘も同じライン上にある。

 

※このブログの最後に私が踊っている時の姿勢画像を載せました。

 

以上おしまい。

 

文章だけの説明だと限界があるので、踊る為の身体の動かし方をきっちり分かっている人でないと再現できないかもしれないし、中途半端に違ったことやると、かえって奇妙な姿勢になりそうで怖いのでブログに書こうかどうか少し迷いました。


でもこうやって、基本姿勢ひとつにしてもなんとなくやるのではなく、下から積み上げるようなプロセスを踏むと怪我の防止にもなるし、美しく正しい姿勢の保持には腹筋と背筋が必要なことも理解できると思います。


また、腹筋と背筋で上半身を上に引き上げておくことで、足にかかる負担が減りますから、脚が軽くなりテンポの速いステップも踊りやすくなりますし、ステップの際にヒョコヒョコと上半身が揺れることも防げますよ(*‘∀‘)


ちなみに、踊る際の上半身(みぞおちから上)の保ち方はバレエの『引上げ』に近いです。それにしっかり引上げて踊ると裾が長いエレガントな衣装も踏まずに踊れるようになりますよ。


足は大地を踏みしめるように、でも上体の重みの全てを下半身に乗っけない!!(ちゃんと高いところに置いておく)
膝を曲げた体重移動があるので大きな違いもありますが、上半身は天に向かって、下半身は地に向かってというのはバレエの身体の使い方と似ています。

 

長々と書きましたが、正しく美しい姿勢っていうのは踊り以前の問題なのに実は一番難しいです。だけど私は日本でこれが出来ている人が少ないのは、そもそも大人から習う人に対して初心者のうちにちゃんと教えてないからだと思っています。
(子供時代から経験がある方だとそこまでやらなくても踊りながら身体で姿勢を覚えていける場合も多いですが、それは日常生活の身体の癖が蓄積される前で、成長と共に踊りやすいように身体が最適化されながらつくられていくからです。)


大人の方でも毎回のレッスンの度に姿勢の確認を繰り返していくうちに身体が覚えるようになります。そして一度良い姿勢を身につけると逆に悪い姿勢で踊るほうが難しくなりますよ(・ω・)ノ
せっかく世界一美しい舞踊といわれる”HULA"を踊るのですから、レッスンを通して美しい姿勢を身に着けて頂きたいと思います。

 

介護施設でのボランティアショー(*´∀`)♪踊っている時の私の姿勢はこんな感じです。※腰も膝も痛くなった事はありません。

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alohahula.oiran.org