pualani ブログ

池袋のフラ&タヒチアンダンススタジオ Pualani's Hula&OriTahiti

ハワイアンズのダンサーたち

ALOHA&Iaorana!!

『ハーラウのしきたり』や『本物のフラと偽物のフラ』、『日本のフラ』について
今回でラストです!

※これは、続きものになっているので、初めての方は1つめから順番に読む事をおススメします(*'▽')♪

『ハーラウのしきたり』や 『本物のフラと偽物のフラ』、『日本のフラ』について - pualani ブログ

 

では、

1、ハーラウのしきたり
2、フラの存続と発展性
3、日本で踊るフラ
4、クムフラそれぞれの考え方

に続きます↓

 

【 5、ハワイアンズのダンサーたち】

 

スパリゾートハワイアンズのダンサー達。彼女たちはプロとして恥ずかしくないよう日々舞台やレッスンで研鑽を積んでいます。(補足ですが、ハワイアンズは年間数億円の投資をしてダンサーを育ています。それから詳しい内容はここで申し上げることは出来ませんが多くのハワイアンのクムからの協力も得ています。)

教室を運営していると良く分かりますが、今でもハワイアンズのショーを見て憧れてフラを始める日本人は多いですね。

 

フラを習い始める入り口は華やかなショーや衣装でも、稽古を重なるうちに本格的なハワイの伝統文化としての学びに移行することもあるでしょう。

現在ではハワイよりも数倍フラ人口の多い日本ですが(ハワイでフラを習う人は減少傾向です。)日本でここまで浸透してきた理由は、ハワイアンズの存在を抜きに語れません。たまにハワイアンズなどに対し、日本人がフラで商売をしているとして批判的な意見があるようですが、上に書いたとおり日本にフラが広まることによりハワイアンのクム達が(ハワイでは難しくても)日本に来てフラでお金を稼ぐことが可能になったという事も考慮して頂きたいところです。

 

文化芸術の存続と発展にお金が必要な事はいつの時代の変わりませんから、私はフラでお金を稼ぐ事に全く批判はありません。中世の時代から大体どこの国でも貴族や聖職者がパトロンとなって文化芸術を保護していました。いまは国か大企業、そして個人(※個人が生徒としてお金を払い学ぶことで文化芸術を下支えしてます。あのショパンもリストも貴族の子女にピアノを教えて生活の糧にしていました。)ですかね。

 

それからこれは余計な話かもしれませんが、ハワイ現地の人が日本人の踊るフラを見て違和感を感じるのは当然で、それは例えば外国の方々が歌舞伎やお能を学んで自国で披露しているのと同じようなものです。本物の歌舞伎や能が日本にしかないのと同じで本物のフラがハワイにしかないという事には議論の余地がないような気さえします。ですが、それでもちゃんと物事がわかる人が見れば「これは本物のフラかどうか?」という基準ではなく、きちんと基本を押さえた上で良いものは良いし、美しいものは美しい、という評価になるのだと思います。

 

最近ではフランス人が日本酒を自国で創意工夫しながら研究して(日本に学びに来ることもあるようです。)酒造販売していますが、それに対して私たち日本人が『これは本物の日本酒だ』といえるかどうか?みたいな事も例えとしては分かりやすくて面白いかと思います。(ちなみに海外では日本酒はSAKEと表記されます)
フランスで作った日本酒(SAKE)は、本物の日本酒かどうか?というより美味しいか美味しくないかで評価されるのではないでしょうか。

 

またフラのような芸能で例えるならば、もし仮にパリの劇場でフランス人の役者が本格的なお能を披露していたらどうでしょう。
私は、彼らが上演している能を本物かどうか?でジャッジするのもやはりちょっと違うような気がします。でも、もしもフランス人がフランスの伝説とか有名な文学を能にして上演するというものがあったら見てみたいと思いますし、それが数百年と続き洗練されていけば、それはフランスの能っていうジャンルになり多くの人に受け入れられていくのだろうと思います。

 

私には過去に白人たちから未開人の踊りと蔑まれ人前で踊る事を禁止されたフラ(フラを学ぶ人で歴史を知らない方がいたら、ぜひ勉強してみてください。まずは本を1冊読むだけでも良いと思います。)を美しく洗練させ、『フラ』と聞いたときに、『ああ、あの美しい踊りね!』という反応が当たり前にもらえるよう、多くの国の方々に広く『芸術』として認知してもらいたいという思いがあります。※繰り返しますが個人の考えです。


そのうえで日本人である私は、無理にハワイ人になりきるのではなく自分自身のアイデンティティを大切にし(技術や正しい知識など、基礎がなければ論外ですが)初めてフラを見る何もしらない方に、『フラってこんなに素敵なんだ』と感動して頂けるように踊りたいですし、そんな風に踊ることが出来るよう生徒さんにレッスンしていきたいと思っています。私は結果それらが今までお世話になった諸先生方やクムフラ、ハワイの文化である『フラ』そのものに敬意を表すことや、それ自体の存続や発展に繋がるのではないかと思うからです。

 

このシリーズはこれでおしまい(・ω・)ノ!
毎回こんな超個人的な長文にお付合い頂きありがとうございました。
読んでくださった皆様に沢山の幸せが訪れますように(´▽`*)

 

 

MAHALO!!